移動平均乖離率とは、価格が移動平均線からどれだけ離れている(乖離している)かを数値化した指標です。移動平均に対する価格の乖離はやがて修正されるという考えに基づき、移動平均線からの離れ具合で「買われすぎ」や「売られすぎ」を判断します。
移動平均線とは、一定期間の平均価格を線でつなぎ、ジグザグした値動きのブレを慣らして価格トレンドの方向や強さを見るためのテクニカルチャートです。
移動平均線だけで売買の判断を行うと価格が急変動した場合、トレンド転換の判断が遅れてしまうといった事があります。そこで、トレンド転換の判断の遅れの回避や注意喚起のシグナルとして考え出されたのがこの「移動平均乖離率」です。
価格が移動平均線と同じなら乖離率は、0%となり価格が移動平均線よりも上にある場合を「上方乖離」といい、乖離率はプラスの値をとり、移動平均線から何%乖離しているかで価格が下げに転じるかのヒントになります。
逆に、価格が移動平均線よりも下にある場合を「下方乖離」といい、乖離率はマイナスの値をとり移動平均線から何%乖離しているかで、価格が上げに転じるかのヒントになります。
移動平均乖離率は、以下の計算式で算出されています。
移動平均乖離率=((当日の終値-移動平均値)÷移動平均値)×100
上昇(売り)・下降(買い)を問わず価格と移動平均線との乖離幅については、使用する移動平均線の日数や相場動向によって警戒圏を決められないことから、過去の乖離率の動きから適した警戒圏を判断します。
例えば、過去の乖離率が-3%~+3%の範囲で推移しているなら、乖離率が+3%付近で反転したら「売り」、-3%付近で反転したら「買い」と判断します。
移動平均線は、毎日その値は変化しています。価格変動が激しく、移動平均線の動きが、価格の変化についていけない時は、移動平均線と価格との乖離がはっきり分かるため、利用可能と考えられますが、価格と移動平均線が緩やかに並行して動く場合、乖離が広がらず、移動平均乖離率は横ばいとなってしまいます。このような状況では、移動平均乖離率はあまり有効とは言えません。
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