「中長期の見通し」ドル/円相場のトレード戦略
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デイリーレポート
昨日の外国為替市場は、トランプ政権による税制改革への期待もあり、ドルが底堅く推移しました。
東京から欧州時間にかけては、底堅いものの上値を試す勢いもなく、111円台前半での動きが続きましたが、NY時間に入ると税制改革の発表を前にした期待感からドル買いが進み、一時111円78銭の高値をつけました。
発表された税制改正の内容は、米連邦政府の法人税率を現在の35%から15%に引き下げ、個人税制は最高税率を39.6%から35%に下げ、7段階の税率構造を15%、25%、35%の3段階に簡素化するというものでした。
また、主に富裕層にかかる相続税は廃止、キャピタルゲイン税は税率を23.8%から20%に下げることも盛り込まれました。
一方、共和党が提案した法人税の国境調整の導入は見送りとなりました。
税制改革の内容はトランプ大統領の公約にある程度沿ったものとなりましたが、財源について具体的な記述がなく、議会との交渉が難航することも考えられ、発表後は材料で尽くしの流れでドルが押し戻される展開で110円88銭まで反落し、111円台前半でNYを引けています。
テクニカルで見ると、
一目均衡表の遅行スパンが
ローソク足とクロスしかけており、買い転換の兆しとなっています。
買い転換すれば、2月以来のこととなり、ドル上昇トレンドへの回帰の可能性も出てくるため注目したいところです。
※チャートは、ドル/円の
日足、
一目均衡表、
RSIを表示しています。