「中長期の見通し」ドル/円相場のトレード戦略
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デイリーレポート
8月13日のドル/円相場は、東京午前では本邦実需筋を中心にドル買い先行し、105円58銭まで反発したものの、午後に入ると徐々に軟化し、欧州人でもドルの上値の重い動きが続きました。
欧州時間では、105円06銭まで下落し、105円割れを試したものの、下抜けには至りませんでした。
NY時間に入ると、トランプ米政権が9月1日に発動を予定するほぼすべての中国製品に制裁関税を広げる「第4弾」について、スマートフォンやノートパソコン、玩具などへの発動を12月15日に延期すると発表したことを受けて米中対立への過度な懸念が和らぎドルの買い戻しが優勢となり、積み上がっていた円買いポジションの損切りを巻き込みながら急騰しました。
この上昇で
ボリンジャーバンドを一気に上抜け、バンド幅も拡大しましたが、バンドウォークというには急激すぎで、突発的な材料に対する反応にチャートが対応できていないことが示されてしまいました。
また、この急激なドルの上昇からはドル売り・円買いのポジションが105円割れを試す流れのなかで大きく積み上がっていたことが改めて確認できたといえます。
本日も106円台でドルの底堅い動きが先行しそうですが、昨日の米国の発表でドル買いになる材料の出尽くし感もあり、またポジションも軽くなっていると考えられることから、安易なドル上値追いはリスクがあるように思われます。
※チャートは、ドル/円の
1時間足、
ボリンジャーバンド、
RSI、
MACDを表示しています。