「中長期の見通し」ドル/円相場のトレード戦略
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デイリーレポート
8月7日のドル/円相場は、東京時間ではドルの上値の重い動きが続きました。
中国人民元の基準値はほぼ市場予想通りだったものの、取引開始後に元がじりじりと下げ幅を広げると、米中対立への懸念が再び膨らむ形でドル売りが優勢となり105円93銭まで軟化しました。
その後は、持ち直し106円前半での小動きを続けましたが、NY午前の取引で米株式相場が急落して始まり、一時前日比589ドル安まで売り込まれると、ドルも急落し105円50銭と1月上旬以来7カ月ぶりの水準を付けました。
米中貿易摩擦の激化に加え、ニュージーランドやタイなどが利下げに動き世界景気の不透明感が一段と増したとの指摘もありました。
ただし、この下げで価格は東京時間の安値を更新したものの、RSIは東京時間の水準を下回らず、下値も限られた印象となっています。
実際に、その後は米国株が持ち直すとドルも反転しており、下げ分を取り戻し106円台を回復して、106円20銭水準でNYを引けています。
米中対立が激化する中、9月に貿易協議が開催される予定であることが報じられたことで警戒感が後退し、ドル買い戻しにつながったと指摘されます。
本日は、中国の貿易収支の発表があり、5月10日に発動された対中制裁関税第3弾(2000億ドル)の影響が予想されるため、対米貿易黒字の増減が注目されます。
※チャートは、ドル/円の
1時間足、
ボリンジャーバンド、
RSI、
MACDを表示しています。