「中長期の見通し」ドル/円相場のトレード戦略
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デイリーレポート
先週のドル/円相場は、トランプ次期大統領が人民元に対してドルが強すぎるとドル高をけん制したことや、次期政権の保護主義的な通商政策は経済に悪影響を及ぼすとの懸念が浮上し、ドルは一時112円57銭まで下落しました。
しかし、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演で「雇用は最大、インフレは2%の目標に近づいている」、「自身やFOMCメンバーは年2、3回の利上げを予想している」と追加利上げに前向きな考えが示されたことを受けてドルは反発し、一時115円62銭まで値を戻しました。
その後、週末に向けては、トランプ新大統領の就任式を控えてポジション調整的な取引が主体となり、114円台で方向感のない取引となりました。
テクニカルで見ると、先週のドル下落で
一目均衡表では、転換線が基準線を下抜き、また遅行スパンが陰転していることが確認できます。
昨年末からのトランプ・ラリーが終結したことが示唆されています。
ただし、現状では厚い先行スパンの雲が下値に控えており、これを下抜けるまでは本格的な反転とは言いがたく、また現状水準を維持していけば、来月には再び遅行スパンの要点も考えられ、明確な方向感を決め打ちしにくい形と言えます。
当面は114円台を中心に米新政権の政策を見極めながら、方向性を探る展開が続きそうです。
※チャートは、ドル/円の
日足、
一目均衡表、
RSIを表示しています。