昨日(11月30日)のドル円相場
昨日(11月30日)のドル円は乱高下。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に対して既存ワクチンの効果が低い可能性があるとの報道が伝わり、約一カ月半ぶりの安値112.53円まで下落しました。しかしその後、パウエルFRB議長が議会証言でタカ派的な発言を行ったことを受けてドル買い優勢となり、113.70円まで反発しました。
東京市場は軟調。朝方は月末の5・10日(ゴトー日)ということもあり、仲値に向けて国内輸入企業によるドル買いが入り、113.89円まで上昇しました。しかしその後、米製薬大手モデルナのバンセルCEOが新たな新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株に対して「既存ワクチンの効果が低い」との見解を示したことが伝わると、日経平均株価は下落に転じ、リスク回避から円は全面高となり、113.03円まで下落しました。
海外市場は乱高下。海外市場に入ってもドル売りは続き、10/11以来、約1ヵ月半ぶりの安値112.53円まで下落しました。しかし、パウエルFRB議長が米上院における議会証言で「インフレ高進のリスクは高まった」「インフレの高まりを一時的との表現をやめる時期がきた」「12月のFOMCでテーパリング(量的緩和の縮小)の加速に対して議論する」などと発言すると、一転してドル買い優勢となりました。
また、月末のロンドンフィキシング(日本時間25時)に絡んだフローもドル買いを後押しし、113.70円まで反発しました。その後は利食いのドル売りに押されたものの、113円台前半では底堅く推移し、113.16円でNYをクローズしました。
本日(12月1日)のドル円予想
1時間足のボリンジャーバンドは、中心線は右肩下がりとなっていることから下落を示唆していますが、±2σが収斂しており、下落が一旦休止する可能性があります。
日足ボリンジャーバンドは中心線が緩やかな右肩下がりとなっており、下落を示唆しています。
以上のことから、本日はもみ合い (113.00円〜113.72円)になると予想します。
下値目途は、心理的な節目となる113円近辺。下抜けると11/30安値かつ10/4安値110.82円から11/24高値115.51円のフィボナッチ61.8%押しである112.53円近辺が次のターゲットになります。
上値目途は、10/4安値110.82円から11/24高値115.51円のフィボナッチ38.2%押しかつ、11/24高値115.51円から11/30安値112.53円の38.2%戻しである113.70円近辺。上抜けると11/24高値115.51円から11/30安値112.53円の50.0%戻しとなる114.02円近辺が次のターゲットになります。
※チャートは、ドル/円の
一時間足、
日足、
ボリンジャーバンド、
フィボナッチを表示しています。
ドル円週次レポート
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