FXの仕組み
外国為替証拠金取引と聞いて、FXがはじめての方はなんだか難しい話が始まりそうだとお感じになったかもしれません。
ひとつずつ基礎から理解していけば、きっとFXの全体像を捉えていただけると思いますので、順番にご説明していきましょう。
◆外国為替証拠金取引とは？
それでは、外国為替証拠金取引について説明していきましょう。
外国為替証拠金取引の「外国為替」とは、外為（がいため）と略したり、単に為替（かわせ）と呼ばれることもありますが、外国為替取引を意味しています。
では、この外国為替取引とはどの様な取引なのでしょうか。
◆為替とは？為替取引とは？
外国為替取引を指して、単に為替（かわせ）と呼ぶことがあります。
この為替とは、元々は金融機関へ持っていくと現金に換金してくれる為替証書のことを指します。
たとえば遠隔地の取引相手へ商品の代金を支払う場合に、現金を送金する代わりに為替証書や小切手などを送り、
資金の受け取り手は、証書を金融機関に持ち込んで現金に換金し、代金を受け取る決済の方法があります。
この様に、現金の代わりに為替証書を使って資金を決済する取引方法を「為替取引」と呼びます。
為替取引は、現金の輸送コストが不要で、輸送中の盗難や紛失のリスクも回避できます。
日本では江戸時代から為替取引が行われていたそうです。
為替取引が2国間にまたがり、取引の途中で通貨の交換（両替）が発生する取引を外国為替取引と呼びます。
◆証拠金取引とは？
それでは、次に外国為替証拠金取引の「証拠金取引」とはどの様な取引なのでしょうか。
通常、何かを購入したり売却したりする場合には、代金を支払って商品やサービスを受け取ります。
しかし、反対売買（買ったものは将来に転売し、売ったものは将来買い戻すこと）を前提に、
代金の総額は受け渡しせず、より少額な「証拠金」を預けて行う取引を証拠金取引と呼びます。
証拠金とは、取引の履行を約束するために担保として預けるお金と覚えてください。
反対売買をして取引を終了（決済）すると損益が確定します。
取引が終われば証拠金は戻されますが、取引によって発生した損益は証拠金から相殺されます。
取引によって利益が出た場合には、証拠金の返却時に確定された利益額が上乗せされます。
反対に、取引が損失で終わった場合には、損失額が差し引かれます。
当初預けた証拠金よりも損失額が大きければ追加で証拠金を差し入れる必要があります。
証拠金については、後でもう一度詳しくご説明します。
◆FX取引でどうやって利益が出せるの？
ここまで、FXという外国為替証拠金取引がどの様な形態の取引であるか、大まかに説明してきました。
改めて、FX取引の手順をご紹介すると、
取引口座を開設
⇒ 口座に証拠金を預ける
⇒ 利益を狙って売買注文を発注（新規ポジションを保有）する
⇒ 為替レートの変動により、保有ポジションに評価損益が発生する
⇒ 反対売買による決済で損益額を確定する
この様な流れで取引を行います。
ここまで何度か、FXとは為替レートの変動によって利益を狙う取引、とご説明しました。
為替レートの変動で、FX取引からどうやって利益を出せるのか？ここから、その仕組みについてご説明したいと思います。
FX取引では、二つの通貨の交換レート（為替レート）を取引します。
取引する銘柄のことを「通貨ペア」と呼び、たとえば米ドルと日本円の組み合わせは「米ドル/円」や「USD/JPY」の様にペアで表記されます。
米ドル/円という為替レートは「日本円で換算した米ドルの値段」です。
テレビニュースで「1ドル115円から116円で取引されています」などと聞かれたことがあると思います。
仮に、1ドル＝115円で米ドル／円を買い、116円で売ることができれば1円分の利益を得ることができます。
たったの1円？？？と思われたかもしれませんが、FX取引には、レバレッジ効果という投資効率を高める特徴があります。
こちらは後ほど詳しくご説明します。
上記とは反対に、1ドル115円で買った米ドル／円を114円で売った場合には、1円分の損失が発生します。
損失が発生した場合には、預けた証拠金から損失額が差し引かれます。
損失の場合も後ほどご説明するレバレッジ効果が働き、これには注意が必要です。
為替レートが変動することによって、FX取引で利益が出たり損失が出たりする基本的な仕組みがお分かりいただけたでしょうか。
まずは基本的な損益発生のメカニズムを理解していただくと、後ほど詳しく説明していく際にも理解しやすいと思います。
少し話は変わりますが、先程テレビニュースで伝えられる為替レートの例を出しました。
ニュースで1ドルが○○円で取引されていると報じられると、世界中でドルがそのレートで取引されていると思われがちです。
しかし、実際には同じタイミングで成立した取引であっても、外国為替取引は取引ごとに異なるレートでの取引が基本です。
外国為替取引では、取引の当事者である銀行のディーラーやトレーダー同士がレートや数量などの条件に折り合いを付けて取引を成立させます。
これを相対（あいたい）取引、またはOTC取引と言います。
この形態の取引は、証券取引所の様に一箇所に取引を集中して成立させる取引ではないため、同じタイミングで成立した取引も、取引ごとにレートが異なるのが普通です。
為替ディーラーやトレーダー達は、情報ネットワークを駆使して、いかに有利な条件で取引を成立できるか競い合っています。
そのため、市場には様々な取引の内容や条件などが情報として飛び交い、現在はコンピュータ端末で情報が瞬時に広まります。
いまどの通貨がどのくらいのレートで決まっているか、市場参加者の間で飛び交う情報は、次の取引の指標として注目されます。
そのため、同じ銘柄の取引は、ほぼ一定範囲のレート水準で取引されることが多いですが、取引の条件は売り手と買い手との間で決まるため、まったく同じ条件ではないと言うわけです。
◆FX取引とは？
さらに特徴やメリットを掘り下げていきましょう。
ここまで、FXとはどの様な金融商品か、またFX取引がどのように取引されるか基本の基本をご説明してきました。
はじめてFXを知りたいという方でも、まずは基本をご理解いただけたのではないでしょうか。
続いて、更にFXの魅力を知っていただくために、いくつかFXの特徴をピックアップして、FX取引のメリットや人気の秘密を探っていきましょう。
